ブーツチューンナップ / シェル加工

●シェル押し出し加工（足先回り）
●シェル押し出し加工（くるぶし回り）
●シェルカット（ロアシェル）
●シェルカット（アッパーシェル）
●シェル削り
●フレックス加工
●ボトムアップ
●カント調整（簡易版）
●ソールカット

●シェルサーモ加工（各メーカー）
●バキューム（フィッシャー）

インナーを履いてもらい当たっている場所をチョークでマークキングします。
写真は左足の内側母趾球の部分ですね。

先ほどマーキングしたインナーをシェルに戻します
マーキングのチョークをシェルの内側につけ、シェルの当たり箇所を移します。

シェル出しをするための専用工具の「木型」です。
ブーツの曲線と当たる部分の曲線を見て総合的にどのタイプを使うか判断します。

シェルオープナーで作業がしやすいようにロアシェルを広げ、油圧式のシェルポンプ(黒いコードがついているT字)と先ほどの木型を使用し広げていきます。

バックルをしめてみて、シェルポンプで少し押し広げ、当たり箇所がズレていないかチェックします。

NESTOR(ネストール)という遠赤外線照射機でピンポイントに熱を加えシェルを柔らかくします。

シェルが柔らかい間にシェルポンプで広げていきます。
その後、丸1日常温になるまで自然保管。
短時間の場合、広げた所がもとに戻ってしまう場合もあります

1日経ったらシェルポンプをはずし、木型を外して完成！
親指の付け根あたりが広がっているでしょ。

足先と同じくインナーにチョークでマーキングし痛い、当たる部分に印をつけます。
左足の内くるぶしの部分ですね。

先ほどマーキングしたインナーをシェルに戻します。
マーキングのチョークをシェルの内側につけ、シェルの当たり箇所を移します。

内側はここですね。
しっかりチョーク印がついています。

シェルの内側についた印を外側にも付けるためはさみのような専用工具を使いマーキングします。

ここが内側の印の外側にあたる部分ですね。

外側のマーキングした所にシールを貼って印をつけます。

NESTOR(ネストール)という遠赤外線照射機でピンポイントに熱を加えシェルを柔らかくします。

ピンチクリアーという専用工具を使用して当たる部分を押し広げます。

金色シール部を中心に山形にシェルが出ます。そうすることでくるぶしがすっぽり当たらなくなり痛さ解消です♪

ブーツを分解し、アッパーシェルを外してロアシェルだけにします。

カットするところをマーキングします。

業務用ハサミで大まかにカットします。

グラインダーなどでラインを整えて、ヒートガン(業務用ドライヤー)で回りを焼きつけてなめらかにして完成！

アッパーのスネ部分にあたる出っ張り部分を切って少しフレックスを柔らかくします。

業務用ハサミでカットします。

切れました！カット完了！

細かい目のリューター(先端のがヤスリになっていて回転します)を使いカットしてできた角をなめらかに仕上げ行きます。

ウィーン！！！！！

滑らかに仕上げたのちにヒートガン(業務用ドライヤー)で焼きを入れて完成です。

インナーにチョークで当たって痛い部分に印をつけます。
右足の小指付け根あたりの部分ですね

シェルにインナーを戻します。
チョークをシェルの内側に転写す為です。
そうすることで当たる場所がズレません

シェルの右足の小指側の部分にしっかりチョークが転写されています。

リューター(鉄球が回転します)を使用します。
左が粗目、右が中目、真ん中が仕上げ作業によって使い分けます。

まずは粗目のリューターでウィーン！！！！！

少しだけ当ててみます丸く削れました(✕の部分)。
上の方に削りカスが飛び散っています。

当たる部分を広範囲に面で削っていきます。

広範囲を面で削るとこーんなに削りカスが出ます。

中目リューターで表面の荒さをなくしていきます。

表面の粗さがましになりました。

細目リューターで最終仕上げをすると内側もキレイでツヤツヤ！完成です。

背面にビスを打ちフレックスの変更をします。
今回はレクザムブーツを用いて説明します。

背面の上側はお買上げ段階ではビスは止まっていません。
下穴はありますのでココに打ちます。

ドリルで穴を開けます。
アッパーもロアシェルも重なっている所なので力いります。

開きました！

付属パーツに固定ボルトとウケがついていますので内側のウケをはめてから専用レンチでボルトをしめていきます。

完成！

ブーツの底に3mmのボトムアッププレートを取付けします。

トゥとヒールにそれぞれボトムアッププレート(黄色)を置いてビスを打つ所にマーキングをします。

マーキング完了

ドリルでビスを打つ下穴を開けていきます。

下穴処理完了。

トゥ側も下穴処理完了。

いよいよボトムアッププレートをビス止めしていきます。

ビスを軽く仮止めして～～。
いっぱいありますね。

電動ドリルでビスを締めていきます。

ヒール側完了！

おっと！
増し締めも忘れてませんよ(笑)。
ドライバーでしっかり締まっているかチェックします。

ビス止め完了です。
ここで終わり・・・ではないですよ！

この状態では3mm分厚くなっているのでビンディングがはまりません。ですのでコバを削ります。
高さは23mmくらいありますね。

コバを削る部分に削り傷がつかないようマスキングテープで保護します。

いよいよコバ削り作業です。銀色の丸い部分の下に刃があり回転して削るボトムアップ専用カッターを使用します。

ウィーン！！！！！
奥に見えるのが
コバ部分を削った時に出る削りカスです。

コバ削り完了。
3mm削りましたので高さが20mmになりました。

ボトムアップ取付完了です！

今回はレクザムブーツを用いて説明します。
写真は左足外側のカント位置です。
△マークが9時あたりを指している「0度」の状態です。

左足内側のカント位置です。
△マークは3時あたりを指しています。
こちらも「0度」の状態です。

赤いラインを引くと地面から直角に真っすぐラインがあります。
これが「0度」の状態です。(店頭に並んでいる状態です)

左足外側の△マークを「＋」プラス(12時あたり)に回して変更しました。

左足内側の△マークを「＋」プラス(6時あたり)に回して変更しました。

赤いラインから軸がずれてブーツのアッパー（上）部分が左(外側)に傾きました。

今度は先程とは逆。
左足外側の△マークを「－」マイナス(6時あたり)に回して変更しました。

おなじく先程とは逆に左足内側の△マークを「－」マイナス(12時あたり)に回して変更しました。

先程とは逆の状態です。
赤いラインから軸がずれてブーツのアッパー部分が右(内側)に傾きました。
主に膝が外に割れてガニ股になりやすい方向けのセッティングで「オーバーカント」と言います。

カント調整に関しては本人の「滑り」「骨のゆがみ」「ブーツとの相性」など様々なものが絡み合っています。一概に「内側に倒した方が正しい！」とは言いきれません。
当店の場合においてもお客様とご相談の上でパワーテスト等を行い納得して頂いた状態でお渡ししております。あらかじめご了承下さい。

ソールカット前の右足ブーツです。

ソールカッターという専用機械を使用して滑りの癖を修正する為にソールを斜めにカットします。

トゥソールの外側(写真だと右側)が削れています。
※内側(写真だと左側)の溝と外側（右側）の溝の深さが違うでしょ。

外側(写真だと左)が削れています。
もちろんヒール側も。

出来上がり。
「ソールカット」もカント調整チューンの1つです。